山野井さんの講演会にいってきました。
垂直の記憶ー—岩と雪の7章
定員60名の会場に139名の参加で会場は大盛況です。
沢木耕太郎さんの本の影響でしょうか?若い女性の姿もちらほらとみられます。
さて、グリーンランドでのビッグウォールクライミングの写真をみながら一言づつコメントを加えていくというスタイル。
文章には人柄がにじみ出るというけど、実際のお話を聞いてみても本のままで飾らない感じの人柄でさらにファンになってしまいました。
世界的に見てもトンでもないレベルの人にもかかわらず、服装も普通(失礼!)だし雰囲気も本人から暖かい感じの空気がでていてホンワカしてギラギラしてる感じが全然ないし・・・でも時折でてくるお話からは、なんというか、死への距離感や恐怖感が俺たちとは全然違うぞ!?みたいな感じもあって、本人はいたって普通にしゃべってるのですがそこが聴衆の笑いをさそっていておもしろいです。
印象的だったフレーズをいくつか…
「クライミングスタイルとしてはボルトもつかったしいろいろあったので三流なんだけど、今の俺にはこれが精一杯。これからちょっとづついいスタイルにしてきたい」
ーーークライミングをやめようと思ったことは?という質問に対して
「こんなおもしろいコト…なかなかやめられないですよね(笑)」
ーーグリーンランドのクライミング遠征でもっとも感動したのは?
「(しばらく考え込んだ後)頂上へ抜けた時に当初の予想以上に自分の体力と精神力に余力があったのに感動した。ボロボロになると思っていた。が、これならばもっともっと困難なクライミングができるのでは?という挑戦の余地がまだまだあることを実感した」
「(凍傷になった後は昔のようなレベルではないけどそれでも)困難と危険のギリギリのレベルを向上していく挑戦を続けたいしそれが楽しい」
クライミング・・・もうずいぶん昔からちゃんと取り組んで大きな壁を登れるようになりたいなあ・・・というあこがれみたいなものはあります。その一方で、あこがれを実力に変える努力ってのがどうもムラがありすぎて・・・たいしてものにならず…。。。
短期間でがーーーと取り組むのではなく、長ーーーく継続できる程度のゆったりペースで取り組んでいくことが物事をモノにして楽しむには重要なんだろうか。
山野井さんのグリーンランドでのクライミングの模様は11月18日はNHKのBS-hiで放映されるそうです。