「魂の森を行け―3000万本の木を植えた男」を読む。
内容(「BOOK」データベースより)
生き物は嗅いで、なめて、触って調べろ。過酷な地質調査で自らを鍛えた若き日のドイツ留学で、「潜在自然植生」に基づく森林再生術を習得した植物生態学
者・宮脇昭。78歳のいまも効率優先の植林が引き起こす、地球規模の森林崩壊をくい止めるため、植樹指導に奔走する。いのちを守る鎮守の森を取り戻すべ
く、ゆるぎない信念で前進する男の破格な人生を描く傑作ノンフィクション。
宮脇昭という植物学者の本です。
学者としての業績も一流だそうですが、この人の真価は自分が自らフィールドにでて木を植えまくってるだけでなく、企業、国という組織を動かすことができること。
そのパワフルな活躍っぷりはとにかく痛快!
日本古来から先人たちがやってきた自然との付き合い方---神道や鎮守の森---に学べという主張はうなずく点が多かったです。なぜ杉の花粉が飛ぶのか?といった解説もおもわず納得でした。
頭の切れる人、いい人はIT系にはいっぱいいますが、こういう痛快な男児ってとても少ない気がするのは、やはり歴史がまだまだないからだろうか。
著者は「狂気の左サイドバック―日本代表チームに命をかけた男・都並敏史の物語」の一志治夫。この人の人物ルポは2冊目ですが安定してますね。